車のタイヤのエアチェックは最後に行ったのはいつですか?
以前はガソリンスタンドでスタッフが行ってくれた空気圧チェックですが、最近はセルフ式ステーションが増え、ご自分で行うことが一般的になっています。
「タイヤの空気は時間とともに減少します!」
乗用車のタイヤは、空気を入れてからおよそ1か月で5%~10%の空気が抜けるとされています。
この記事では、空気圧の不足が引き起こす問題と、空気圧のチェック方法を初心者向けにわかりやすく説明します。
ぜひこの情報を参考にしてみてください。
低空気圧が引き起こす3つの主要な問題点
タイヤの空気圧が推奨値を下回ると、さまざまな問題が生じる可能性があります。
燃費の効率低下
タイヤの空気圧が適切な水準より50kPa(0.5kg/cm2)低い状態で、さまざまな運転環境下で行われた実験では、いずれの状況でも燃費が低下することが明らかになりました。
例えば、標準の空気圧が2.2kgであるタイヤの場合、1.7kgに減少したとき、燃費効率が著しく低下することが確認されています。
要するに、空気圧が低下すると燃費の効率も悪化するのです。
走行安定性の低下
タイヤの空気圧が不足すると、運転中にハンドルが不安定になり、操縦性が著しく低下します。
また、タイヤが適切に膨らまない状態で使用されると、タイヤの外側が中心部よりも早く摩耗し、結果としてタイヤの消耗が激しくなるリスクがあります。
パンクのリスク増加
空気圧が適切でない状態で高速道路などを走行すると、タイヤの異常な発熱が起こり、バースト(破裂)する危険性があります。
さらに、タイヤのサイド部分(側面)が円状に切れる現象(ブリーディングC.B.U)のリスクも増加します。
過剰な空気圧がもたらす3つの問題点
タイヤの空気圧が指定された規定値を超えると、以下のような問題が発生する可能性があります。
乗り心地の悪化
空気圧が過剰になると、タイヤが硬すぎる状態になります。
その結果、走行中の衝撃吸収能力が低下し、ガタガタしたり跳ねるような不快な乗り心地を引き起こすことがあります。
ブレーキ性能の低下
空気圧が高すぎると、タイヤと路面の接触面積が小さくなります。
これにより、ブレーキの効きが悪くなります。
タイヤ寿命の短縮
タイヤの空気圧が高い状態では、路面との接触がタイヤの中心部に集中します。
そのため、この部分の摩耗が加速し、タイヤの全体的な耐久性が低下します。
また、タイヤゴム自体も傷つきやすくなり、結果的にタイヤの寿命が短くなる可能性があります。
規定空気圧の確認と調整方法
お車の適正な空気圧は、どこで確認できるのでしょうか?
通常、規定の空気圧は車の取扱説明書や運転席ドアの内側に表示されています。
これらの指示に従って、空気圧を適切に調整してください。
もし車のタイヤをインチアップしている場合は、基本の規定空気圧よりも0.3~0.5kg程度高めに設定することが適切な場合があります。
また、かつては「高速道路での運転時には空気圧をやや高めに設定するのが良い」というアドバイスがありましたが、現在ではその考え方は変わっています。
乗車人数の変化に応じて空気圧の調整を行うことはあるが、基本的には指定された空気圧を厳守するのが最も安全です。
安全性を考慮して、空気圧は指定値から10%程度の範囲内で調整することが推奨されています。
無理に空気圧を高めに設定することは避け、指定された空気圧を守るようにしましょう。
タイヤ空気圧点検の4つのステップ
タイヤの空気圧を点検するのに最適なタイミングはいつでしょうか。
点検は、タイヤが温まっていない、冷えた状態のときに行うのがベストです。
理想的には、月に一度は空気圧のチェックをすることをお勧めします。
以下に、空気圧点検の手順を紹介します。
エアバルブキャップの取り外し
キャップを取り外す際は、それを失くさないように注意してください。
ホイールキャップの中に落とさないように、素手で行うのがおすすめです。
エアゲージを使用した測定
ガソリンスタンドには、タイヤの空気圧を測定するための機械が設置されています。
これらはタイプによって使用方法が異なります。
タンク型の場合
タンク型の空気圧測定機を使用する場合、そのメリットは車まで持ち運べることです。
まず、ホースの先をエアバルブに正しく押し当てて空気圧を測定します。
レバーを握ると空気が出ますので、規定値まで入れます。
空気を入れ過ぎた場合は、空気を抜くボタンを使って調整してください。
タンク内の空気がなくなった場合は、スタッフに空気の補充を依頼しましょう。
据置型の場合
ガソリンスタンドに設置されている据置型の空気圧測定機は、使用が簡単です。
メーターのダイヤルを回して規定の空気圧に設定し、ホースの先をエアバルブに押し当てます。
空気が少ないと「カン」という音が鳴り、音が止まるまで空気が入ります。
音が止まったら、点検は完了です。
音が鳴らない場合は、既に規定値かそれ以上の空気が入っているので、空気圧チェッカーで現在の圧力を確認しましょう。
エアバルブの検査
エアバルブのキャップを取り付ける前に、バルブのゴム部分を確認しましょう。
バルブのゴム部を左右に押して、空気漏れがないかチェックします。
バルブコア(通称「ムシ」)も確認が必要です。
さらに、水をエアバルブに塗り、漏れがあるかどうかを確かめます。
水が消えてなくなれば漏れがある兆候です。
これを数回繰り返し、漏れがある場合は「ムシ回し」という工具で締めます。
それでも漏れが続く場合は、バルブコアの交換や修理が必要な可能性があります。
その際は専門店に相談しましょう。
エアバルブキャップの取り付け
全ての点検が終わったら、タイヤの溝の状態や、溝に石が挟まっていないかをチェックしてください。
もし何かが挟まっていたら、それを取り除きます。
最後に、エアバルブキャップを取り付けて点検を終了します。
まとめ
以上で、タイヤの空気圧チェック方法についての解説を終えます。
空気圧チェッカーを使えば、自宅でも簡単に点検できます。
外出前に短時間でチェックすることで、安全性を高めることができます。
自分自身や家族のためにも、定期的な空気圧の確認を心がけましょう。