中古車購入や友達からの車の受け取り時には、名義変更が必須となります。
軽自動車に関しても、多くの人が名義変更が不要だと誤解しているかもしれませんが、実際には必要な手続きです。
幸い、軽自動車の場合、普通車と比べて手続きは比較的簡単です。
今回は、その手続きに焦点を当てて詳細に解説します。
軽自動車の名義変更のための書類一覧
名義変更を行う際、車を譲る人と受ける人で必要な書類が異なる点に注意が必要です。
手続きに不可欠な書類を、ここで確認しましょう。
車の譲渡者が用意すべき書類
車を譲渡する立場の人は、次の書類を準備する必要があります。
●車検証
●名義変更の申請依頼書
●リサイクル券
●自賠責保険証明書
●軽自動車税納税証明書（必要に応じて）
リサイクル券や自賠責の証明書は通常、車検証と一緒に保管されています。
軽自動車税に関しては、納税が確認できれば、証明書の提出が必須ではない場合もありますが、持参することが推奨されています。
「申請依頼書」は事実上の委任状で、譲渡者が名義変更手続きに同行しない場合に重要になります。
この書類を忘れずに渡すようにしましょう。
車の受け取り者が用意すべき書類
車を受け取る立場の人には、以下の書類が必要です。
●印鑑証明書または住民票の写し（マイナンバー非記載）
●名義変更申請書（軽第1号様式）
●自動車取得税申告書・軽自動車税申告書
●認印
印鑑証明書や住民票の写しは、発行から3ヶ月以内のものを用意し、コピーでも問題ありません。
「申請書、自動車取得税申告書・軽自動車税申告書」は、名義変更を行う日に、該当する軽自動車検査協会の事務所や支所で入手します。
軽自動車の名義変更に関連する費用の概要
軽自動車の名義変更において、譲渡する人には費用が発生しませんが、譲り受ける人には一定の費用が必要です。
こでは、その費用の詳細を確認していきましょう。
名義変更を行う受取人の負担費用
車を受け取る人が負担する費用は次の通りです。
●印鑑証明書または住民票の写しの料金：約200円～400円
●ナンバープレートの費用：1,440円～5,200円
●自動車取得税：0円から変動
ナンバープレートの費用は地域によって異なり、例えば東京や神奈川ではペイント式ナンバーの費用が1,440円、沖縄では1,880円となっています。
このため、軽自動車の名義変更には最低でも約2,000円程度の費用がかかると見積もられます。
この金額は参考値であり、地域や車種によって変動する可能性があるため、事前に確認することが重要です。
軽自動車名義変更時の書類の記入方法
軽自動車の名義変更を行う際には、いくつかの書類を記入する必要があります。
このプロセスは非常に簡単で、譲渡する人と譲り受ける人それぞれで異なる書類の記入方法があります。
ここでは、その詳細をお伝えしますので、参考にしてください。
車を譲渡する人の書類記入
譲渡者は以下の書類に記入する必要があります。
「申請依頼書」
もし名義変更当日に譲渡者が手続きに同行する場合、「申請依頼書」の提出は不要ですが、事前に渡しておくと手続きがよりスムーズに進みます。
申請依頼書の記入ポイント
申請依頼書では、譲渡する人が記入する必要がある主な項目は以下の2つです。
●旧所有者の住所と氏名
●認印の押印
車両番号や車台番号などの詳細情報は、譲渡する側が記入することは少ないです。
書類の記入方法や必要な情報は比較的シンプルであり、誤りなく記入することが重要です。
また、申請依頼書の記入例やガイドラインは、多くの場合、関連機関のウェブサイトや窓口で提供されていますので、不明な点があればそちらを参照すると良いでしょう。
車を譲り受ける人の書類記入
車を譲り受ける人は、以下の書類に記入する必要があります。
●申請書（軽第1号様式）
●自動車取得税申告書・軽自動車税申告書
申請書（軽第1号様式）の記入ポイント
申請書（軽第1号様式）は、名義変更当日に管轄する軽自動車検査協会で入手することができます。
以下は、申請書に記載する主要な項目です。
●自動車検証記入欄：該当する欄にチェックを入れる
●業務種別：「4」と記入
●車両番号・車台番号：車検証を参照して記入（車台番号は下7桁）
●使用者の氏名・住所：記入
●所有者欄：使用者と同一の場合、「1」と記入
●申請者欄：使用者・所有者の住所・氏名を記入
●旧使用者・所有者欄：旧使用者・旧所有者の住所・氏名を記入
注意点として、住所欄には「住所コード」という特定の数字を用いて表現する必要があります。
軽自動車検査協会には住所コード一覧表がありますので、そちらを参照して正確に記入しましょう。
申請書における認印の押印について、「申請依頼書」に使用者と旧使用者の認印がある場合は、申請書に認印を押印する必要はありませんが、住所と氏名の記載は必須です。
また、使用者と所有者が同一である場合、所有者欄には「同上」と記載するだけで問題ありません。
申請依頼書の記入要点
申請依頼書は、譲渡される車の旧所有者から受け取る重要な書類です。
この書類を受け取った際には、旧所有者の氏名、住所、および認印が記載・押印されていることを確認してください。
車を譲り受ける人が記入する箇所は以下の通りです。
●新しい所有者（名義変更を行う人）の住所・氏名
●車両番号と車台番号：車検証を参照して記入
●使用者・所有者の氏名と住所、および認印
もし使用者と所有者が同一人物の場合は、所有者欄に「同上」と記載し、押印は不要です。
自動車取得税申告書・軽自動車税申告書の記入
自動車取得税・軽自動車税申告書は、普通車の場合と同様に複写式の書類であり、記入方法も似ています。
最低限記入すべき項目は以下の通りです。
●登録年月日：名義変更を行う当日
●初度登録年月：車検証を参照して記入
●用途：乗用車の場合は「01」と記入
●種別から燃料の種類まで：車検証を参照して記入
●納税義務者：住所、氏名、電話番号を記入（印鑑不要）
●所有者：新所有者の住所、氏名を記入。所有者と使用者が同一ならば使用者欄に「同上」と記入
●旧所有者：住所、氏名を記入。旧所有者と旧使用者が同一ならば使用者欄に「同上」と記入
これらの項目を記入することが最も重要ですが、他の項目については、手続きを行う窓口で補助を受けることが一般的です。
正確な記入を心がけ、必要に応じて窓口のスタッフに確認を取ることが重要です。
軽自動車の名義変更手続きのステップバイステップガイド
軽自動車の名義変更は、住所を管轄する軽自動車検査協会で行います。平日のみの申請が可能で、受付時間は限定されているため、計画的に進める必要があります。ここでは、ナンバーが変更となる場合の名義変更手続きの流れをご紹介します。
●申請書類一式を受け取る
●申請書を記入する
●受付で提出し手続きを行う
●新しい車検証を受け取る
●税申告を行う
●旧ナンバーを返納する
●新しいナンバーを受け取る
●車に新しいナンバーを取り付ける
●手続き完了
普通車の場合は車自体を運輸支局に持ち込む必要がありますが、軽自動車の場合はナンバープレートのみの持ち込みで済みます。
同一地域内での変更であれば、ナンバーの変更は不要な場合もあります。
まとめ
軽自動車の名義変更は、普通車に比べて手続きが簡単です。
専門店に依頼する代わりに、本記事のガイドを参考に自分で手続きを行うことがおすすめです。
この情報を活用して、スムーズに名義変更を完了させましょう。
